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2024年度最新!医師の平均年収と推移

この記事では、厚生労働省の賃金構造基本統計調査のデータをもとに、2024年度最新の医師の平均年収と令和元年からの推移をまとめています。

2024年度(令和6年度)勤務医の平均年収

2024年度の勤務医の平均年収は下記の通りです。

  • 全体:12,008,500円
  • 男性:14,490,300円
  • 女性:10,388,400円

勤務医全体の平均年収は約1200万円、男女別では男性が約1450万円、女性が約1040万円となっています。

2019~2024年度(令和元年~6年度)の推移と考察

2024年度の平均年収は減少傾向

年収推移表(千円以下切捨て)(厚生労働省「令和6年度賃金構造基本統計調査」より算出)

2024年度の平均年収(約1,200万円)は、2023年度(約1,436万円)と比較すると約236万円の減少(約16.5%減)となっています。
男女別に見ると、男性医師は約73万円、女性医師は約110万円の減少が見られます。
ただし、過去5年間で最も平均年収が低かったのは2019年であり、2024年度はそれに次ぐ水準です。

推移とその考察

年収推移グラフ(厚生労働省「令和6年度賃金構造基本統計調査」より算出・作成)

2019年から2024年のデータを見ると、2020年(令和2年)に大幅な増加が見られます。その後、2021年以降は高水準を維持しつつも、2024年には大きく下落しています。

なぜ2024年度の医師の平均年収は減少したのか?

①コロナ禍の影響の収束

2020年~2022年は新型コロナウイルス感染症の流行により、医師の労働負担が増加し、特別手当や時間外勤務手当が増加しました。しかし、2023年以降はコロナ対応の需要が減り、特別手当などの減少が影響した可能性があります。

②医療機関の経営状況の変化

コロナ禍では医療機関の財政が悪化し、補助金や助成金で支えられていました。2023年以降、コロナ関連の補助が減少し、病院側の給与水準を調整せざるを得なかったことが影響したと考えられます。

③働き方改革の影響

2024年4月から医師の時間外労働の上限規制が適用されることにより、残業手当や時間外労働による給与の減少が進んでいる可能性があります。長時間労働を前提とした給与体系から、労働時間の適正化に伴う賃金調整が行われた影響が考えられます。

④女性医師の増加

近年、医療現場では女性医師の割合が増加しています。厚生労働省の「医師・歯科医師・薬剤師統計」によると、女性医師の割合は1990年の15.8%から2022年には25.6%に増加しています。さらに、医学部の女子学生の割合も増えており、将来的にも女性医師の増加が続くと予測されます。

2025年度以降の見通し

2024年度の年収は減少傾向にあるものの、医師の給与は引き続き高水準であり、一般的な職業と比較すると依然として安定しています。しかし、以下の要素によって2025年度以降の動向が変わる可能性もあります。

  • 医師の働き方改革の進行
    労働時間の適正化に伴い、給与体系が見直される可能性がある
  • 医療機関の財政状況
    コロナ関連の補助金減少後の病院の経営がどう変化するか
  • 診療報酬改定の影響
    医師の収入に影響を与える可能性がある
  • 医師のキャリアの多様化
    開業医・非常勤勤務など、多様な働き方の選択肢が増えている

まとめ

2024年度の医師の平均年収は約1,200万円となり、2023年度と比較すると大きく減少しました。特に、コロナ禍の終息による特別手当の減少、医療機関の経営状況、働き方改革の影響が背景にあると考えられます。
ただし、医師の給与は引き続き高水準を維持しており、2025年度以降は医師の働き方改革の進行による影響が大きくなる可能性があります。今後も、医療業界の動向や診療報酬改定に注目する必要があるでしょう。

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