デスクマくん
新着
開業

クリニック開業の融資審査に投資用不動産のローンは影響する?対処法も解説

クリニック開業を志す医師にとって、開業資金の調達は重要な課題のひとつです。しかし、融資審査を進める中で「希望額に届かない」「審査に時間がかかっている」といった壁にぶつかる方も少なくありません。その原因のひとつとして見落とされがちなのが「すでに所有している投資用不動産のローン」です。

「将来の資産形成のため」と購入したワンルームマンションや1LDKマンション。これらの投資用不動産ローンが、実はクリニック開業融資の審査に影響を与えている可能性があります。
この記事では、投資用不動産ローンがなぜ開業融資に影響するのか、そしてどのように対処すべきかを、わかりやすく解説します。

投資用不動産ローンが開業融資に与える影響とは

金融機関が融資審査を行う際、最も重視するのが「借り手の返済能力」です。この返済能力は、年収や資産だけでなく、「すでに抱えている債務の状況」によって大きく左右されます。

与信枠(信用枠)とは何か

金融機関は、個人や法人に対して貸し出せる金額に一定の「枠」を設定しています。これを「与信枠(信用枠)」と呼びます。年収や職業、資産状況などから算出されるこの枠は、いわば「金融機関があなたに貸せる上限額」です。

たとえば、年収2,000万円の勤務医であれば、金融機関から一定の与信枠が設定されます。しかし、すでに投資用不動産ローンで5,000万円の借入がある場合、その分だけ利用可能な与信枠が減少します。

クリニック開業に必要な金額

クリニック開業には、一般的に以下のような資金が必要です。

  • 物件取得費用(敷金・礼金、頭金など)
  • 内装工事費(診察室、待合室、医療機器設置スペースなど)
  • 医療機器・設備の購入費
  • 広告宣伝費
  • 運転資金(開業後数カ月分の人件費や家賃など)

診療科目や規模にもよりますが、総額で5,000万円〜1億円程度が必要になるケースも珍しくありません。

投資用不動産ローンが与信枠に与える影響

ここで誤解してほしくないのが、「投資用不動産の購入そのものが問題なわけではない」ということです。適切に運用すれば、節税効果や安定した家賃収入など、大きなメリットがあります。

問題となるのは、「将来のクリニック開業計画を考慮せずに購入してしまうこと」です。

たとえば、2,500万円のワンルームマンションを2部屋所有し、合計5,000万円のローン残債がある状態で、新たに8,000万円のクリニック開業融資を申し込んだとします。金融機関から見ると、あなたの総借入額は1億3,000万円となり、「この金額を本当に返済できるのか?」という懸念が生まれます。

投資用不動産からの家賃収入があったとしても、空室リスクや修繕費用なども考慮すると、純粋な収入は限定的とみなされ、結果として「開業融資の希望額を減額される」「審査に時間がかかる」最悪の場合、「融資が否決される」といった事態が起こり得るのです。

なぜ医師は投資用不動産を購入しているのか

そもそも、なぜ多くの医師が投資用不動産を所有しているのでしょうか。

節税対策としての魅力

医師は一般的に高所得であるため、所得税率も高くなります。投資用不動産を購入することで、減価償却費や借入金利などを経費として計上し、課税所得を圧縮できるため、節税メリットがあります。

将来の資産形成

医師という職業は安定していますが、生涯現役で働き続けられる方は少ないです。老後の生活資金の足しや、売却により退職金代わりにする方が多いです。

注意すべきポイント:計画的な購入が重要

投資用不動産は、医師の資産形成において有効な手段です。しかし、開業を視野に入れている場合は、いくつか注意すべきポイントがあります。

①与信枠を考慮せずに購入してしまう

不動産会社の営業担当者から「先生なら○○万円まで融資通りますよ」と提案されることがあります。その時点では問題なく融資が通るかもしれません。しかし、数年後にクリニック開業を考えた際、「既に与信枠の多くを使ってしまっている」ため、開業資金の融資が思うように受けられないという事態に陥る可能性があります。

投資用不動産を購入する際は、「将来の開業資金のために、与信枠に余裕を残しておく」という視点も持っておきましょう。

②将来の開業計画を伝えていない

投資用不動産を購入する際、「実は数年後にクリニックを開業したいと思っている」という情報を営業マンに伝えていないケースも多く見られます。

もし開業計画があることを事前に伝えていれば、「それなら今は控えめな物件にしておきましょう」「開業資金を優先しましょう」など、より適切なアドバイスを受けられた可能性もあります。

将来のライフプランを含めて相談することで、投資用不動産と開業資金調達の両立がしやすくなります。

③計画なしに複数物件を短期間で購入してしまう

1件目の投資用不動産がうまく運用できている場合、資産形成をさらに進めようと2件目3件目と購入するケースもあります。その際は、開業計画も含めた総合的な資金計画を立てるようにしましょう。

対処法①:すでに投資用不動産を持っている場合

では、すでに投資用不動産を所有しており、これからクリニック開業を考えている場合、どのような対処法があるのでしょうか。

売却を検討する

最もシンプルで効果的な方法は、投資用不動産を売却することです。

売却によってローン残高をゼロにできれば、信用枠が大きく回復し、開業融資を受けやすくなります。また、売却で得た資金を開業資金の一部に充てることも可能です。

「せっかく購入したのにもったいない」と感じるかもしれませんが、クリニック開業という大きな目標を実現するためには、優先順位をつけることが重要です。

借り換えを検討する

売却以外の選択肢として、ローンの借り換えも検討できます。

より金利の低いローンに借り換えることで、月々の返済額を減らし、返済負担率を改善できれば、開業融資の審査にプラスに働く可能性があります。ただし、借り換えにも審査がありますし、手数料がかかる場合もあるため、専門家に相談しながら進めることをおすすめします。

開業計画との優先順位を整理する

開業を「いつ、どのような規模で行うのか」を明確にし、そのために必要な資金と、現在の投資用不動産が与える影響を冷静に分析することが大切です。

場合によっては、開業時期を少し遅らせて投資用不動産のローンを減らしてから開業する、あるいは開業規模を見直すといった選択肢も出てくるでしょう。

対処法②:これから購入を検討している・将来開業を考えている場合

まだ投資用不動産を購入していない、あるいは追加購入を検討している段階であれば、以下の点に注意しましょう。

購入前に開業計画を明確にする

投資用不動産を購入する前に、「本当に将来クリニックを開業したいのか」「いつ頃開業したいのか」「どれくらいの規模で開業したいのか」を自分自身に問いかけてください。

もし開業の意思が固まっているなら、投資用不動産の購入は一旦見送る、あるいは最小限にとどめることも視野にいれましょう。

ただし、勤務医の方がローンが通りやすいのも事実です。どのように購入を進めていくか、開業についてはどうするのか、合わせて相談しましょう。

融資枠を全て使わない(余裕を持たせる)

営業マンから「先生なら1億円まで融資が通ります」と言われたとしても、その上限いっぱいまで借りる必要はありません。

むしろ、「将来の開業資金のために、与信枠に余裕を残しておく」という発想が重要です。

たとえば、融資可能額が1億円だとしても、実際には5,000万円程度に抑えておく。そうすることで、開業時に必要な融資枠を確保しやすくなります。

信頼できるアドバイザーに相談する

投資用不動産の購入を検討する際は、将来の開業など医師特有のライフプランもしっかり考慮してくれる信頼できる営業マンに相談しましょう。

開業物件も含めてワンストップで相談できるメリット

投資用不動産の売却を検討する際、あるいはこれからクリニック開業を具体的に進める際におすすめなのが「不動産の窓口を一本化する」ことです。

投資用不動産の売却と開業物件探しを同時に進められる

通常、投資用不動産の売却は買取・再販専門の不動産会社、クリニックの開業物件探しはテナントの仲介会社と、別々の窓口に相談することになります。

しかし、医師の不動産デスクなた投資用不動産の買取と開業物件の仲介を両方行っているため、一つの窓口で両方の相談ができます。

これにより、

  • 投資用不動産を売却して信用枠を確保しつつ、並行して開業物件を探せる
  • 売却と購入のタイミングを調整しやすい
  • 複数の窓口とやり取りする手間が省ける

といったメリットがあります。

医師のライフプランを理解した提案が受けられる

医師という職業の特性や、開業に向けた資金計画の重要性を理解している不動産会社であれば、単なる売却や仲介だけでなく、総合的なアドバイスを受けることができます。

たとえば、

  • 今すぐ売却すべきか、少し待つべきか
  • 開業物件はどのエリアが良いか
  • 賃貸と購入、どちらが資金計画に合っているか

といった点まで、踏み込んだ相談ができます。

まとめ

クリニック開業は、医師人生における大きなステップです。しかし、過去に購入した投資用不動産のローンが、開業融資の足かせになってしまうケースは少なくありません。

投資用不動産そのものが悪いわけではありませんが、「将来のライフプランを考えずに購入してしまう」「営業マンに勧められるまま融資枠いっぱいまで借りてしまう」といった行動は、後々の選択肢を狭めてしまう可能性があります。

すでに投資用不動産を所有している方は、売却や借り換えを検討し、開業計画との優先順位を整理しましょう。これから購入を検討している方は、不動産投資の融資枠が開業の融資枠にも影響があることを忘れないでください。

そして、投資用不動産の売却から開業物件探しまで、一つの窓口で相談できる不動産会社を活用することで、スムーズかつ効率的に開業準備を進めることができます。

投資用不動産の無料査定を承ります

医師の不動産デスクでは、医師の皆様の投資用不動産の買取査定を無料で行っております。また、クリニック開業物件の仲介も行っており、不動産の窓口を一本化できるため、スムーズな開業準備をサポートいたします。

「開業を考えているが、投資用不動産のローンが気になっている」
「今の不動産を売却すべきか相談したい」
「開業物件と並行して投資用不動産の整理を進めたい」

そんなお悩みをお持ちの方は、お気軽にご相談ください。

※ご相談・査定は完全無料です。まずはお気軽にお問い合わせください。

医師の不動産デスクとは、医師向けに特化した様々な不動産のお悩みに応えるプラットフォーム型サービスです。不動産賃貸・売買からクリニック物件、税務相談までワンストップでお任せいただけます。どうぞお気軽にご相談ください!

よく読まれている記事

編集者おすすめ記事