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クリニック・医院開業物件の家賃相場はどれくらい?~美容クリニック人気エリアの家賃についても解説!~

クリニックを開業する際、家賃は主要な固定費のひとつです。収益に見合わない家賃の物件を選んでしまえば、経営はすぐに破綻してしまいます。本記事では、クリニック向け賃貸物件の家賃相場について、医業収入との関係や地域別の事例を交えて解説していきます

医業収入に対する適正家賃の目安

一般的に、クリニックの家賃は医業収入の6~8%が適正と言われています。
この割合を目安にすることで、収益性を維持しつつ、適切な立地と設備を備えた物件を選択することができます。

例えば

  • 月の医業収入が500万円の場合
    適正家賃の目安:30~40万円/月
  • 月の医業収入が1,000万円の場合
    適正家賃の目安:60~80万円/月
  • 月の医業収入が3,000万円の場合
    適正家賃の目安:180~240万円/月

ただし、この割合はあくまで目安であり、立地条件や診療科目、開業初期の状況などによって変動する可能性があります。

地域別の家賃相場

都市部

  • 東京(23区内):坪単価15,000円~30,000円/月
  • 大阪(中心部):坪単価10,000円~20,000円/月
  • 名古屋(中心部):坪単価8,000円~18,000円/月

事例

  • 渋谷/駅徒歩5分/オフィス・店舗ビル
    約55坪、賃料160万円、坪単価29,000円
  • 渋谷/駅徒歩1分/大型複合施設
    約80坪、賃料350坪、坪単価44,000円

立地の良い大型商業施設の場合、より高額な賃料が設定されることが多く、新築の場合はより顕著になります。

郊外

  • 東京近郊:坪単価8,000円~15,000円/月
  • 大阪近郊:坪単価6,000円~12,000円/月
  • 名古屋近郊:坪単価5,000円~10,000円/月

事例

  • 横浜市郊外/駅徒歩10分
    約40坪、賃料40万円、坪単価10,000円

美容クリニックの家賃事例

美容クリニックは、自費診療の施術のため保険診療クリニックよりも収益が多い傾向にあります。また、ブランドイメージや集患のため銀座や表参道といった都心の高級エリアでの開業が人気です。美容クリニックの人気エリアの家賃はどれくらいなのでしょうか?

銀座エリア

坪単価:25,000円~50,000円/月

【事例】
銀座/駅徒歩3分
50坪、賃料200万円、坪単価40,000円

表参道エリア

坪単価:20,000円~40,000円

【事例】
表参道/駅徒歩5分
60坪、賃料210万円、坪単価35,000円

青山エリア

坪単価18,000円~38,000円

【事例】
外苑前/駅徒歩4分
55坪、賃料187万円、坪単価34,000円

新宿エリア

坪単価:18,000円~35,000円

【事例】
新宿三丁目/駅徒歩1分
40坪、賃料120万円、坪単価30,000円

家賃相場に影響を与える主な要因

  1. 立地条件(駅からの距離、繁華街との近さ)
  2. 建物の築年数と設備の状態
  3. 専有面積と間取り
  4. 駐車場の有無と台数
  5. 周辺の競合クリニックの状況
  6. 地域の平均所得水準
  7. 物件の希少性(特に人気のエリア)

クリニックの診療科やコンセプトと家賃の関係性

クリニックの家賃目安は、単に地域の相場だけでなく、クリニックのコンセプトやターゲット患者層によっても大きく影響を受けます。

一般診療科クリニック

地域密着型の場合、適度な家賃で居住地近くの物件を選ぶことが重要
医業収入の6~8%の家賃が目安

専門クリニック

特殊な設備が必要な場合、初期投資と家賃のバランスを考慮
専門性によっては、やや高めの家賃でも集患が見込める立地を選択可能

美容クリニック

ブランドイメージを重視し、高級エリアの物件を選ぶ傾向
家賃が高くても、集患力と施術単価でカバーできる可能性

オンライン診療主体のクリニック

物理的な立地の重要性が低いため、比較的安価な物件を選択可能
通信環境や駐車場の確保など、異なる観点での物件選びが必要

それぞれのクリニックが必ずしも当てはまるわけではありませんので、各クリニックの特性や戦略に応じて、適切な家賃設定と物件選択を行うことが重要です。

まとめ

クリニックの開業において、適切な賃貸物件の選択と家賃設定は経営の基盤となります。医業収入の6〜8%という家賃の目安を参考にしつつ、地域の相場や立地条件、そしてクリニックのコンセプトを総合的に考慮することが大切です。

高級エリアへの開院を検討する場合は、通常の家賃対売上比率を超える可能性もあるため、詳細な事業計画と資金計画が不可欠です。一方で、郊外や地方都市では、適度な家賃で良好な立地を確保できる可能性があります。

最終的な物件選択の際には、医療経営のコンサルタントなど、専門家のアドバイスを受けることをおすすめします。

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