クリニック開業を検討する際に気になるのがその費用ですよね。
クリニックを開業する際には、物件の敷金、礼金、仲介手数料、前家賃、内装工事費、診療設備、OA機器、什器備品、医療消耗品、採用費、研修費、広告費、医師会等会費、その他備品費、人件費、家賃、共益費、借入金返済、リース料など、様々な費用が必要になります。
開業するクリニックの診療科目や施術内容によっても必要な費用は変わることを忘れずに、こちらの記事では一般的にかかる費用の項目と自己資金の目安について解説します。
クリニック開業に必要な資金
クリニックの開業を検討する際、まず気になるのは資金面ではないでしょうか。
開業資金の目安は、開業形態や診療科目、施術内容、によって異なるため一概には言えませんが、大体自己資金もあわせて1,500~9,000万円程必要とされています。共通して言えることは、事前の計画が重要ということです。一般的にかかる費用の項目を紹介していきますので、参考にしてみてください。
一般的にかかる費用
クリニック開業において一般的にかかる費用としては、以下の項目があります。
・物件の敷金・礼金・仲介手数料
・内装工事費
・診療設備
・OA機器
・什器備品
・医療消耗品
・採用費
・研修費
・広告費
・医師会等の会費
・その他備品費
・人件費
・家賃・共益費
・借入金返済
・リース料
クリニックを開業する際の形態について大きく分けると、<戸建て・医療モール・ビルのテナント>の3つになります。戸建てや医療モールよりもビルのテナントの方が費用を抑えられることが多いですが、敷金・礼金・保証金などの条件は様々ですのでこちらも重要なチェックポイントの1つです。特に、内装工事は賃貸借契約後に取り掛かるため、工事期間中の賃料についても必ず確認しましょう。”フリーレント”という、家賃を支払わなくても良い期間が設けられている場合もありますので、こちらも有効活用しましょう。
診療科目別の必要な費用
例えば、歯科医院を開業する場合には、歯科用診療設備や歯科用のOA機器が必要な一方で、皮膚科を開業する場合には、皮膚科用の診療設備やOA機器が必要です。このように診療科目別に必要な費用は変わってきますので、事前に確認して開業計画の中で考慮しましょう。
- 内科:5,000~8,000万円
- 整形外科:5,000~8,000万円
- 耳鼻咽喉科:5,000~9,000万円
- 眼科:5,000~7,500万円
- 精神科・心療内科:1,500~3,000万円
- 皮膚科:2,000~6,000万円
- 泌尿器科:3,000~5,000万円
- 産婦人科:5,000~6,000万円
- 小児科:4,000~6,000万円
- 脳神経外科・内科:6,000万~2億5,000万円
- 美容皮膚科:5,000万~1億円
- 美容外科:5,000万~1億円
自己資金の目安
クリニック開業に必要な資金の一部は、自己資金で賄うことが一般的です。では実際どれくらいの自己資金を用意する必要があるのでしょうか?開業形態や診療科目により必要な開業資金が異なるように、必要な自己資金も一概には言えません。
クリニックの開業は自己資金と金融機関からの融資を受ける場合がほとんどです。そのため、自己資金を多く用意するほど金融機関からの借入額が少なくなり、返済や利息支払いも少なくなるため負担を減らすことができます。
自己資金の目安としては、融資を受ける際に開業資金の1~2割程度の自己資金があることを条件としている金融機関もあるため、最低でも開業資金の1割程度は用意できると良いでしょう。ただし、個々の事情や目標によっても変動するため、まずは自身の状況に合わせて計画を立てることが重要です。
まとめ
クリニック開業には多くの費用が必要ですが、事前の計画と十分な準備を行うことで、スムーズな開業を実現することができます。開業予定の形態や診療科目、施術内容によって必要な費用は異なるため、具体的な計画を立てる際には専門家の助言も活用しましょう。しっかりとした準備をして、理想のクリニックを開業しましょう!
こちらもおすすめ「開業物件を選ぶ際に気を付けるべきこと」https://ishinofudosandesk.com/journal/business_start_up/article-8-6/