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クリニック開業準備~事業計画と融資と物件の関係~

クリニック開業の際、多くの医師が直面するのが「事業計画」「融資」「物件」の3つの課題です。これらは互いに密接に関連し合い、クリニック開業を大きく左右します。この記事では、これら3要素の関係性を紐解きながら、スムーズなクリニック開業のための準備について解説します。

事業計画の重要性

クリニックを開業する際には、明確な事業計画を策定することが成功への第一歩となります。綿密な事業計画は、以下のような重要な役割を果たします

①資金調達の必須資料

金融機関からの資金調達を行う際に、事業計画は審査の最重要資料となります。特に医療機関の場合、数千万円から億単位の資金が必要となるため、説得力のある事業計画が融資の可否を決定づけます。

②開業準備の指針

クリニックの立地選定、内装デザイン、医療機器の選定、スタッフ採用など、開業までに行うべき数多くのステップを具体化し、スケジュール管理するツールとなります。計画なくして、スムーズな開業準備は困難です。

③経営の安定化

開業後の収支計画やリスク管理を事前に考慮することで、予期せぬ事態にも対応できる経営基盤を構築できます。医療業界は診療報酬改定など外部要因による影響も大きいため、長期的視点での計画策定が重要です。

事業計画・融資・物件の関係性

クリニック開業において、事業計画・融資・物件選定は「三位一体」とも言える密接な関係性を持っています。これらを個別に考えるのではなく、相互の関連性を理解し、総合的に進めることが円滑に開業準備を進める上で重要です。

物件を借りるためには融資が必要【物件→融資】

  • クリニックを開業するためには、アクセスの良さや人口動態など、様々な条件を満たす適切な物件を確保する必要があります。
  • 医療モールへの入居や居抜き物件など、どのような形態であっても、賃貸契約の際には保証金や内装工事費など、多額の資金が必要になります。
  • 一般的なクリニック開業では、自己資金だけでは不足するケースが多く、開業資金の60~80%を金融機関からの融資に頼ることになります。

融資を受けるためには事業計画が必要【融資→事業計画】

  • 金融機関から融資を受けるには、収益見込みや返済計画を明確にした事業計画書の提出が必須条件となります。
  • 特に昨今は医療機関の競争激化により、金融機関の審査も厳格化しており、事業計画の信頼性が低いと、希望額の融資を受けられない可能性が高まります。
  • 事業計画には、診療圏分析、患者数予測、収支シミュレーションなど、データに基づいた客観的な根拠が求められます。

詳細な事業計画のために物件選定が必要【事業計画→物件】

  • 具体的な事業計画を作成する際には、開業予定の物件情報(賃料、立地条件、周辺人口、競合状況など)を反映させる必要があります。
  • 物件によって初期投資額や月々のランニングコストが大きく変わるため、物件が決まっていないと、正確な収支計画やターゲット分析が困難になります。
  • 物件の立地条件によって、想定される患者層や必要な医療設備も変わってくるため、事業計画と物件選定は切り離せない関係にあります。

このように、物件・融資・事業計画は互いに影響し合う「三すくみ」の関係にあります。そのため、これらを並行して進めながら、徐々に具体化していくアプローチが効果的です。実務では、まず大まかな事業計画を立て、その後物件を探しながら計画を具体化し、融資相談へと進むという流れが一般的です。

まとめ

クリニック開業には、しっかりとした事業計画が不可欠です。事業計画の作成と融資の準備をせずに先に物件だけ決めてしまい、賃貸借契約の際の保証金等が支払えない、といった場合もあります。このような事態を避けるためにも、物件選定・融資・事業計画の3要素を連携させながら進めることが必要です。

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